恭賀新年

平安、平安、平安でありますように
ただひたすら平安でありますように

  名誉住職 田 中 孝 照

大晦日

今日で平成30年も終わります。
みなさまにとってどんな一年だったでしょうか。

嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、苦しいこと、いろいろなことがあったと思いますが、
楽しいだけ、苦しいだけの一年ではなかったはずです。

でも、苦しいときはどうしてもそれだけしかないように思ってしまいますよね。
そんなときこそ、周りを見回してください。

道端には花が咲き、季節がくればどれだけ寒くても蕾がつき、葉を茂らせます。
ときが経てばかならず変化が訪れます。

来年はみなさまにとってどんな一年になるでしょうか。

人は誰しもが「わたし」という主観で物事をみていくことしかできません。
そのなかで起きる出来事は単なる事象に過ぎず、それをどう感じるかどう捉えるかは主観にすぎません。

自然に身を任せ、自然に目を向け、抗わず、穏やかな日々の暮らしができるといいですね。

来年もみなさまにとって健やかなる一年となりますよう、お祈り申し上げます。

願いが叶いやすい日


「本堂にはお薬師様が祀られています」


「縁を結んでくれるご詠歌セット」

師走に入り、やっと冬らしい寒さになりましたね。昨日は全国的に冷え込み、津山市内でも雪がちらつきました。

さて、年末年始の準備のため、買い出しなどで賑わう場所へ行かれることも多くなるこの時期ですが、一年を通して神社やお寺でお祭りのように出店が並び、沢山の人で賑わっているのを見たことがありませんか?行ったことはなくてもイメージは浮かぶと思います。

その日は縁日(えんにち)と呼ばれ、神様や仏様とこの世の人々が縁を結ぶ日です。
つまり、そこに祀(まつ)られている神様や仏様とより近く、仲良くなれる日なのです。

縁日(えんにち)の規模はまちまちですが、この日に合わせてお参りをすれば、願いを叶えてくださる神様や仏様が目の前に現れて、いつも以上の功徳(くどく)を得られると信じられています。

国分寺のご本尊、薬師如来様の縁日(えんにち)は毎月8日と12日です。
また、これとは別に元旦1月1日にお参りすると、三千日の功徳(くどく)があるとも言われています。

他にも国分寺には弁天様、観音様、歓喜天様、阿弥陀様、お地蔵様がお祀り(おまつり)されていて、それぞれ縁の日は違っています。

お薬師様のお力は沢山ありますが、代表的なものは病気を治したり人々の苦悩を取り除いてくださるというもの。

国分寺のお寺では、「ご詠歌」(ごえいか)を通じて毎月お寺に参っていただけるようにしています。
決まって8日にお参りをというのは我が身に何事かないと、実際にはなかなか難しいもの。そこで、お薬師様と知らぬ間に絶えずご縁を結んでいただけるよう、毎月8日にはご詠歌(ごえいか)の教室を開催しています。

「ご詠歌」(ごえいか)とは…
ここでは話しきれませんので、また改めて。

そして忘れてはいけないことがひとつ。この功徳(くどく)を頂くには、普段から善行(ぜんぎょう)を積んでおかなければいけないということは、皆さんおわかりですよね。

善行(ぜんぎょう)=善い行い(よいおこない)とは。

2018,10/31 のブログ「毎日を楽しくする魔法のコトバ」でお伝えした

「忘己利他」(もうこりた)

この気持ちをもっていれば自然とコノコト、できていますよ。

普段からこの言葉を心がけ、それぞれの神様、仏様の縁日(えんにち)には、ぜひお参りをなさるといいですね。

知られざる紅葉の名所


「ちょうど満月の夜でした」

朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。
みなさんお変わりございませんか?
11月も残りあとわずか、紅葉の季節もそろそろ終わりにさしかかっています。

紅葉の名所は数ありますが、このお寺にも実は見所があるのです。

それは、裏庭の池を取り囲むようにひっそりと茂るモミジの木。

昼は青く高い秋の空とのコントラストが爽やかに、夜はライトアップされ幻想的な雰囲気が何とも言えない趣きを醸し出しています。

でもこれ、表の境内からはあまり見えないうえに、夜は参拝できないので、残念ながらお参りのみなさんの目に触れることはほとんどありません。

申し訳ないですが、寺の者だけが一年のうちほんの少しの間だけ、楽しませてもらっています。

そんな秘仏並みの秘紅葉、ブログを見てくださっている方だけに、お届けします。

来年はもうちょっとカメラマン(前住職コウショウさん)の腕が良くなっていることを願いつつ…。

毎日を楽しくする魔法のコトバ


「国分寺より参加の役員3名。スーツ姿もビシッときまってカッコイイ!」


「近隣寺院の檀家さんも国分寺に集合して。」


「早朝より大型バスで倉敷へ向けて出発しました。」


「会場前の看板には天台宗のキャラクターしょうぐうさんが。去年の開扉法要では国分寺へも来てくれましたね。」


「法要の他、ご詠歌奉納や表彰式も行われました。」


「翌日、地元の山陽新聞に掲載された記事です。」

津山では朝晩が冷え込み始め、暖房器具が活躍しだしました。

昔から「お祭りの頃になったらこたつを出していいよ」と祖母が言っていましたが、これはどこの家庭でも同じようです。

それでも日中は秋らしい気持ちの良いお天気が続いていて、まさに行楽シーズン。
みなさんもそれぞれ秋の一日を満喫されていることでしょうね。

さて、そんなお天気の良い10月26日、岡山県内の天台宗寺院の檀信徒約1,000人が集まり「第11回天台宗岡山大会」が倉敷市民会館で開催されました。

国分寺からも4名の僧侶、3名の役員が参加しました。

これは天台宗の「一隅を照らす運動」を広め、平和を願うための会です。

「一隅を照らす」とは、伝教大師最澄様の「忘己利他」(もうこりた)の精神を具体化するためのもの。

己を忘れ、他を利する
(おのれをわすれ、たをりする)

日々のささいな事にもこの言葉を思い出して当たれば、自然とうまく物事は進みます。
そして何より、軽い気持ちになるのです。

一度やってみると効果てきめん、不思議なことにどんな嫌なことも楽しく感じられるのです。

この魔法のコトバ、みなさんも日々のいろいろな場面でぜひ試してみてくださいね。

弁天様と音楽と秋の一日

爽やかな秋の日、弁天祭りが行われました。
厳かな法要と心地よい音楽、美味しいお接待をいただいて、楽しい一日となりました。

奉納演奏ではバロック音楽を中心に童謡も演奏していただき、非日常の気分を味わったり、くつろいだ雰囲気のなかでみんなで一緒に歌ったりと盛りだくさんでした。

ある曲の演奏中、お堂に弁財天女が舞い降りてきたように感じたのは私だけではなかったようです。

美味しいおぜんざいもお代わりして、心も体も満たされた一日となりました。

もちろん、護摩に託された皆さんの願いもしっかり弁天様に届いていることでしょう。

10月4日は「弁天まつり」


「散歩中の幼稚園児達も美味しい!とおぜんざいをいただきました」


「交通安全や家内安全、病気平癒など願いは様々です」

明日は弁天様のお祭りの日です。

弁天祭りは年に二回、五月と十月にありますが、十月は護摩(ごま)祈願をしたり、音楽の奉納があったりと盛大に行われます。

護摩祈願はそれぞれのお願い事を護摩木に記入し、密教の修行を修めた僧侶がそれをひとつひとつ釜にくべて祈祷します。
弁天様にそのお願い事をしっかりきいていただけるよう、僧侶は前もって身を清めてこの祈祷に臨みます。

いつもはご先祖さまの供養をされている皆さんも、この日だけはご自分のため、生きている者のために何かお願いごとをしてもいいのですよ。

今からでも祈願のお申込みは受け付けます。ご希望のお方は0868-26-1431までお電話ください。※檀家以外の方もお申込みいただけます。
なんと今年はオリジナルステッカーを祈祷の証としていただけるようです!

法要は10時から国分寺回向堂(えこうどう)にてスタート。10時半頃からはヴァイオリンその他の奉納演奏。11時からは場所を外に移して、護摩祈願法要が行われます。

そしてお参りの方も、たまたま通りがかった方にも美味しいおぜんざいが振舞われますので、お接待もどうぞお楽しみにおいでください。

孝楓さん、写ってます


「山陽新聞の記事です」

お彼岸中日に毎年恒例、千人塚の供養法要が行われました。

津山市川崎の兼田(かねだ)河原には、江戸時代この地で処刑された人達の供養の塔が建っています。

罪人ではあるけれども、地域の人達がその魂を慰めるために塔を建て、春と秋のお彼岸にお参りをされています。

有縁無縁に関わらず、手を合わせ祈ることで、この地域と多くの人々の幸せとなるでしょう。

お彼岸です

お彼岸を迎えました。
昨日までの雨も止み、今日は気温は高いものの夏のそれとは違って秋らしい爽やかな日です。

朝から墓地にお参りする方々の姿が見えます。
おひさまが真西に沈む彼岸の中日。西方浄土に手を合わせ、感謝とご先祖さまのご冥福をお祈りください。

そして、お彼岸といえば…おはぎ!
お恥ずかしながら手づくりすることはありませんが、祖母が作ってくれたものを懐かしく思い出します。
あんこの味はその家々で違って、幼馴染のおばあちゃんのあんこも忘れられない味のひとつです。

春彼岸の頃に食べるのは、ぼたもち。
秋彼岸の頃に食べるのは、おはぎ。
その区別は地域によっても違うそうですが、その時期に咲く花に合わせて呼び名が違うという説も。

境内にも萩をはじめとする控えめな秋の草花が、風に揺られています。
散策にどうぞお越しください。

今日の主役は…

本日、9月13日は前住職コウショウさんの誕生日。数えで77歳を迎えました。おめでとう!
コウショウさんは第四子、初めての男の子として国分寺に産まれました。70年以上前のお話、男の子誕生に周りは大喜びだったそうです。その約30年後、そんなコウショウさんの子どもは4人姉妹。ふふふ。

ところで数えで77歳といえば喜寿。
「喜」という字を草書で書くと七十七となります。そこから喜寿というおめでたい行事となったのです。
また、今年はお大黒のコウゲツさんも古稀を迎え、先日揃ってお祝いをしました。
古稀とは「人生七十、古来稀なり」との句よりこの名がありますが、平均寿命が男女とも80歳を超える今の時代、例え体が思うようにならなくても、皆さん気持ちは元気に、何事にもチャレンジしていってください。

先日、新聞記事でこんな言葉をみつけました。
「幸せとは、その人が成功したかどうかではない。毎日をいかに楽しく過ごせるかである。」
最後の最後まで残るのは学歴でも経歴でもなく、自分の心なのです。