2024年 大晦日

今年もあと少しとなりました。
みなさまにとって、今年はどんな一年だったでしょうか。
2024年は年明け早々、能登半島地震、航空機墜落事故と悲惨なことが次々と起こりました。
多くの方が犠牲になり、今なお、悲しみ苦しみを抱えた生活が続いていることと思います。
それでも皆等しく大晦日を迎え、そして新しい年が明けます。
来るべき新年がどなたにも等しく明るいものでありますよう、心よりお祈り申し上げます。

さて、今日は夕方頃から強い風が吹き荒れ、今にも雪が降りそうな寒さでした。
昨日のうちに寺の者総出で取り付けた幕が大きく風にはためき、これでは幕が破れてしまうかもしれないと心配した前住職さんの判断により、苦労して取付けた幕でしたが一部分は外すことにしました。
この玄関幕には、前住職さん直筆の「國」の字が入っています。
白地と紫地があるので、その年はどちらが張ってあるか、お参りされた際にはぜひ注目してご覧になってください。

前住職さん直筆の「國」の字と、風対策に奮闘するふたり
今年は前住職さん、孝楓住職さんの初コンビで制作した迎え花も風で飛んでしまうほど
玄関には蓬莱山とお鏡の準備を整えました


今夜は23時50分より除夜の鐘をつき始めます。
お寒い中ですが、どうぞお気をつけてお参りください。

秋の國分寺と西福寺

いよいよ師走に入りました。
朝晩かなり冷え込む時期となり、津山地方の最低気温は1度や2度という日が続いています。
対して日中は快晴の日も多く、お寺の裏庭にあるモミジも紅葉が一日一日と進み、爽やかな青い空との対比がとてもきれいに映っています。
ちなみに、この裏庭は石仏で極楽浄土を表現したものだそうです。
急な斜面や、間に水路が通っていたりと管理が非常に難しい場所ではありますが、この景色を楽しみに日々清掃に励んでいます。
境内からは少ししか見えませんので、写真でこの景色をみなさまにもおすそ分けしたいと思います。

水面に映ったモミジも綺麗です

今年は暑さが長引いたため、真っ赤ではなく茶色っぽくなってしまったそうです

また、少し前には國分寺が兼務する西福寺で「秋まつり法要」が行われました。
上品な阿弥陀様がお祀りされている静かな山の上のお寺で、歴代住職さまと檀家各家のご先祖供養をしました。
毎回、少ないながらも各家から必ずおひとりは出席されます。
一年に二回、小さなお寺に篤く大きな信仰のお気持ちが集う日でもあります。

写真は國分寺境内にもどって…
折れた椿の枝をつけておいたら、しばらくして水鉢の中で可愛い花が咲きました

玄関脇には可憐な小菊
孝照さんのお気に入りです

年末に向けて気忙しく、また寒さも本格的になりますが、みなさまくれぐれもお体に気をつけてお過ごしください。

 

紫陽花と可愛い子どもたち

梅雨入りし、毎日雨がよく降ります。
お寺の境内にもわずかですが、紫陽花が生き生きと咲いています。
紫が上品なものと白い可憐な紫陽花です。
紫の紫陽花を皆で眺めながら、紫は高貴な色であるということを改めて思いました。

先日、お隣の河辺(かわなべ)小学校から2年生42名が「町探検」へお寺へやって来ました。
1組と2組のそれぞれで班ごとに質問を考えてきてくれ、お寺の仕事や仏様のことをしっかり勉強しました。

沢山の質問のうち「どうしてこの場所にお寺が建ったのですか?」という質問には、孝楓住職さんから「勉強したり、修行するのにふさわしい良い環境だったからです。河辺小学校もそんな良い場所にあります。だからみんなもきっとよく勉強ができますよ。」との答えがありました。
それを聞いて、私もなるほど!と納得。我が家も孝照前住職さんから三世代が通った小学校で、今年創立150年を迎えます。
やはり歴史のある学校はそんな素晴らしい環境だからこそ、この地にできたのですね。

子供たちのおかげで、改めてお寺や小学校など地域の歴史を深く感じる良い機会となりました。



クラスごとに町内の数か所を巡って町探検です  まずはご本尊お薬師様の前で手を合わせてご挨拶
みんな真剣に話を聞いて勉強しました

新年度スタート

今日から新年度が始まりました。

催花雨を経て晴天の本日、四月一日は一年に一度の定例総代会。
去年に引き続きお寺に集っての会が無事開催でき、嬉しいことでした。

総代の皆さん、今年度もよろしくお願いいたします。

お寺の前の桜も総代のみなさんをお迎えする準備万端です

名誉住職さんお手製の看板

まずはご本尊お薬師様の前でお勤めから始まります

かなりの強風でしたが晴れなのでよし

新しい顔ぶれも





3月11日によせて


3月11日
東日本大震災から13年が過ぎました。

当時子供だった人も大人になり、それぞれが様々な想いを胸に復興や支援につながる職に就いたり、活動をしたりしているそうです。
わがお寺にも地震発生から三か月後に誕生した子がいます。
この春から中学生になるその子の成長をみると、月日の流れと同時に失われた沢山の命の尊さが思われます。
一人ひとりにその13年間の月日があったなら…。

そんなことを考えながら地震発生時刻の午後2時46分にあわせて鎮魂の鐘をつき、内仏殿では阿弥陀様の前でお経をあげました。



檀家さんの家のお庭に咲く啓翁桜
ひと足早く春を届けてくださいました

四年に一度の貴重な日

今日は2月29日、四年に一度のうるう年です。

岡山のお天気ニュースで解説されていましたが、統計的にこの日は気温が低く、雨や雪の日が多いそうです。

津山地方もここ最近は暖かい日と寒い日が、入れ替わり立ち替わりやってきています。

一昨日は朝から雪がちらついていましたが、昨日は快晴のよいお天気。一転、今日はまた真冬のように寒い雨の一日でした。

地元の津山朝日新聞のコラムに「二月は冬と春の両方を感じられる月」とあり、なるほどと納得。そう考えるとちょっとお得なような、嬉しい気分になりますね。まさに物は考えよう!

明日から三月。しっかり体調管理をして、元気に春を迎えましょう。

境内の梅も見頃です

小さな福寿草の花も暖かい日にすっかりひらきました

柔らかな光とともに

早々から悲しいことが続いた一月もあっという間に終わり、二月がスタートしました。

気候も、急な寒波に襲われたかと思ったら春のような暖かい日があったり。もうすぐ立春ですが、その頃は東京都心でも雪の予想がされています。

まだまだ厳しい冬が続くのか、それとも春が来ているのか?わかりませんが、近所を歩いていた時に春のお花を少しだけ見つけ嬉しくなりました。思わず立ち止まって眺めていると希望の春が近づいているように感じました。

能登半島地震から一か月、改めて犠牲になられた方々の鎮魂と、北陸地方の方々が一日も早く落ち着いて暮らせるよう願ってやみません。

ちょうど一週間前の境内は雪景色。

春を一番に知らせてくれる蝋梅。ピントがちゃんと合っていないのかな?ほんとはもっとキレイなんです!お寺の境内にも植えたいなぁ。

今は色のない境内ですが、サザンカが唯一花を咲かせてくれています。

 

 

お見舞い申し上げます

あけましておめでとうございます

2024年新しい年が始まりました。世界では様々な争いが絶えず混乱の世となって久しいですが、今年こそは穏やかな一年になりますよう、大晦日に除夜の鐘をつきながらご本尊様にお願い申しておりました。

それが元旦開けて夕方、能登半島で大きな地震が発生しました。

現在、怪我をされた方や亡くなった方も多くあることがわかってきました。これ以上の被害が出ないことを、そして被災地の方々が守られることを願うばかりです。本日午後からのお勤めではそのことも仏様に一生懸命にお願いいたしました。

さて、大晦日の日は雨が降ったり止んだりの一日でした。夕方からは雨が止みましたが時折り強い風が吹き、少々荒れ模様。

除夜の鐘をつき始めた11時50分過ぎには霧雨のような雨となりました。

日付が変わった頃、徐々に参拝が始まり、今年は天気のせいかお参りの人は少なかったように思います。

みなさまが今年も健やかなる一年を過ごせますようお祈りいたします。

 

國分寺のおてら 10月〜12月編

早いもので12月も半ばを過ぎ、次第に気忙しくなってきました。

12月とは思えない暖かい日が続いていましたが、これから寒さが本格的になるようですね。

津山の地も昨夜からぐっと冷え込み、今朝はうっすら雪景色。今日は風に雪が舞い散る寒い一日となりました。

ちょっとご無沙汰してしまっていましたが、これまでのお寺の様子を写真でお伝えします。

境内には名誉住職さん管理の秋の草花が可憐に咲き、また深まる秋とともに裏庭のモミジが今年も我々の目を楽しませてくれました。

また10月には秋の弁天まつりが行われ、久しぶりにご参拝のみなさんと声を合わせて『おんそらそば ていえいそわか』のご真言をお唱えして、それぞれが感謝と願いごとをいたしました。

年末に向け年の瀬の雑事に追われる頃となりますが、「あれもこれもやらなきゃ…」と嫌にならないよう、大掃除や寒さの中にも、楽しいコト笑える話を探しながら年末年始のお寺のいろいろをやっていこうと思っています。

みなさまもご無理はなさらず、ほどほどに。。どうぞお身体第一にお過ごしください。

 

 

地域を知り、地域の歴史を学ぶ

9月の終わり、お寺のお隣にある河辺(かわなべ)小学校の児童が二度に亘ってやって来ました。

まずは二年生。

保護者の方も参加して、小学校近くの商店や施設など四箇所を周り、そこはどんなところなのかを知る『学区探検』に出ました。

そのひとつが国分寺のお寺です。

子供達が事前に考えた質問をし、真剣に話を聞く姿。そして納得しながらそれを書き留め学ぶ姿は、まだ幼さが残る顔つきに反してとても頼もしくみえました。

後日、全員の感想やお礼の文章をいただきましたが、そこからもしっかりと勉強したことがよく伝わりました。

※ 学校より許可を得て、写真撮影及び掲載をしています。


事前に先生方からお話を伺った際、地域を知ることで、困ったときや危険なときにも駆け込めるようにという目的もあるそうで、なるほどそれは大切なことであり良い取り組みだと、同じく思いました。

お寺の前が通学路になっているので登下校時には必ずこちらから声をかけますが、近頃は子供達の方が警戒するのか…(^_^;) 元気の良い声が返ってくることばかりとは言えません。

このような接点を持つことで、「駆け込み寺」としても役割を果たせたらと思います。

そして次は六年生が『国分寺の歴史』を学びにやって来ました。

こちらは最終学年らしく聖武天皇が建てられた『美作国分寺』から現在の『国分寺』に至るまでの歴史を本格的に学習し、学習発表会でその成果を発表したそうです。





我々が河辺小学校に通っていた頃は、境内を写生しに大勢の子供達が来ていたものです。

学校から途中家に帰るという、ちょっと嬉しいような恥ずかしいような経験を四姉妹ともしました。

お寺の前を通って学校に通う子供も沢山いますが、今は門の中まで子供達が入ることはほとんどありません。

でも、お寺の門の前には大きなお地蔵さまがいらっしゃいます。

お地蔵さまは子供達を守ってくださる仏さまです。

私も前を通るときには必ず「いつも子供達を見守ってくださり、ありがとうございます。」と通学する子供達の姿を思い浮かべながら、手を合わせてお礼を言っています。

そのことを若い先生にお話しましたら、先生は「お地蔵さまがそういうものだとは知らなかったのですが、それはありがたいことですね。戻ったら子供達にも話します!」と、喜んでいらっしゃいました。

子供達だけでなく、先生や保護者の方々も今回の学びをきっかけに、地域を知るなかでお寺や神仏をもっと身近に感じてくれたのではないかと思います。

そして我々は皆、目に見えないチカラに守られているのだということ、つまりは感謝の心を常に持ちながら過ごせればと願います。