今日はお施餓鬼です

本日、18日は施餓鬼法要。
19時より、國分寺本堂にて執り行われます。
今年は状況を鑑みて、例年のような設営などはいたしませんが、ご本尊様の前で厳粛にお供養をしていただきます。
広くどなたでもお参りしていただけます。

お寺の夏は7月中頃より各家のご先祖供養が始まり、お盆、そして施餓鬼供養と続きます。
暑い夏の盛りに、何度も堂内の掃除や法要の準備をしていきます。
子供も皆、手伝いますが、古い廊下の板は横に貼ってあるので向きに沿って拭かなければならず、一休さんのようにはいきません。
何十年もかけて、段々と掃除もうまくできるようになります。
それとともに、人格も成長していくのかもしれません。
ただ今のナンバーワンは孝月さん!





お盆前には檀家の方に手伝っていただき、境内や駐車場の草刈りもしました。
大先輩の皆さんに教えてもらいながら、炎天下のなか頑張りましたが、そんなのやっぱりムリ!ついてはいけません。
それなのに欲張って午後からも作業を続けた挙句は...ご想像の通り悲惨なものでした。
過信してはいけませんね。



このようにお寺の暑い夏はあっという間に過ぎていきます。

お経をお聴きください

一年に一度、ご先祖様にお会いできるお盆が終わりました。

初盆や先祖供養のお参り(棚経)は各家に出向いてお参りいたしますが、県外など遠方在住の檀家さんの場合はお寺でお供養する日を設けております。

その様子と、孝楓住職さんによるご先祖供養のための「阿弥陀経」の読誦をお届けします。


世情混沌の今年はお参りなさる方は少なかったですが、みなさまもそれぞれの場所で手を合わせておられたことと思います。

絵が得意な孝照和尚さんの手書きの案内です。

来年の夏は、多くの方が國分寺にお参りいただけるようになっているといいですね。

デビュー!

國分寺のお寺では、この夏も檀家各家のお盆のご先祖供養をしております。
マスク装着と消毒液を携帯し、細心の注意を払って回っていますが、ご高齢の方が多いので少々迷いながらのスタートでした。
しかし、みなさまからは労いの言葉を沢山かけていただき、本当にありがたいことです。
世情混沌のなか、人々の心に不安がある今こそ神仏におすがりし、ご先祖様を供養することで、きっと我々は助けていただけると信じております。

さて、昨年の夏には二人の男の子が得度し、新しく國分寺の弟子が誕生しました。
光胤(こういん)、一星(いっせい)です。

得度して初めて迎える今年の夏、学校の夏休み期間短縮や体調面などを考慮し、二日間のみお参りに同行させていただきました。
したがって、ごく近所の一集落のみですが、ふたりの小僧さんのデビューです!

共に小学五年生ですが、まだまだ甘えん坊で行儀もままならない二人、心配しながら送り出しましたが、お勤めを終えて戻ってきたときには明るい顔で嬉しそうに話を聞かせてくれました。

今月18日にある施餓鬼法要にも参加させていただくのでしょうか?先はどうなることやら分かりませんが、ひとつひとつのお寺の行事をお手伝いさせてもらいながら、僧侶として、またその前に一人の立派な人間として成長していくことができればと願います。

みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

代表して光胤(こういん)です

お盆に想うこと

厳暑お見舞い申し上げます。

長い梅雨が明けたとたん、猛暑日が続いています。
コロナ感染に気を配りながらのこの暑さは大変ですが、みなさま十分に気をつけて、けして無理をせずお過ごしください。
その日何もできなくても、何事もなく一日を終えられることは、それだけでとても幸せなことです。

さて、先月30日は國分寺102世住職、孝円和尚さんのご命日でしたので、内仏殿に寺族が集まりご回向をしました。

お唱えしたお経は「阿弥陀経」。
これは阿弥陀様の世界と阿弥陀様の功徳について説かれているお経です。
フリガナがついていますが、僧侶の勉強をしていない者にとって、お坊さん達について一緒にお唱えするのは大人でも難しいことです。
孝円和尚さんにとってはひ孫となる子供達も一生懸命お唱えし、そして孝照和尚さんから当時の話を聞かせてもらいました。

昭和52年の夏、檀務から戻られた孝円和尚さんは急に具合が悪くなられ、即入院となりました。
その年の夏は大そう暑い夏で、付きっきりで看病していた孝照和尚さんは、少しでも暑さが和らげばと氷柱を二本買ってきて病室に建てたそうです。
入院して5日目の夜、孝円和尚さんは「(國分寺を)頼むぞ、頼むぞ」と何度も繰り返し、遷化されました。
以来約50年、孝照和尚さんはその言葉を胸に、國分寺住職としての務めを果たしてきました。
自ら運んだ氷柱の重さとその言葉が忘れられない、と今でもよく話しておられます。

もうじき来るお盆は、子や孫にご先祖様のことを伝えていく良い機会です。
会ったことのないご先祖様のいろいろなエピソードを聞くうちに、沢山の命が繋がれて今ここに自分がいるのだ、ということにも気づいていくのではないでしょうか。
すると、今目の前にいる親や兄弟、家族を大事にし、自分自身を大切に思える。
その繰り返しで、我々の命や魂は受け継がれていくのだと、そんなことを考える暑い夏の夜です。

歴史を刻む石段

國分寺の門前には緩やかな傾斜の石段があります。
20数年前に少し工事をしました。かなり傾斜を緩くし、現代人の体格に合わせて段の幅を広げ、以前のものより無理なく昇り降りできるようになったので、どなたでも楽に昇ることができます。

この石段はお寺の歴史を物語っています。
石は門の建立以来のもので、多くのお参りの方々が踏みしめることによって磨き上げられてきました。
角は滑らかになり、優しい姿となって人々を迎えています。

石段というものは、単に土地の高低の理由からだけで作られているのではありません。
尊い仏様と我々の俗世界との境界となっています。
石段を上がり、門を一歩くぐればそこは清浄な天台峡となっています。
それゆえ、お参りのみなさんが門をくぐって境内を見渡しながら、「ここに入ると気持ちがすっとします。」とか、「ここの空気はとてもきれいですね。」と言われることが多いです。
同時に、敷居が高いと感じられることもあるかもしれません。
でも境内の内側、お寺で暮らしている我々も悩みや怠け心があったり、理想とする行いができず反省する毎日です。

みなさんもこの石段を超えて境内の中に身を置いてみてください。
そしてきれいな空気を胸いっぱい吸い込んで、仏様をお近くに感じてください。
そうすれば、きっと美しく誠実な心が芽生えることでしょう。

六月の出来事

六月、皆さまはいかがお過ごしでしたか?
お寺では、晴れた日には草取りや刈り払いなど、専ら環境整備に勤しむ月でした。

上旬、境内にはサツキの花が咲き、例年この時期だけは華やかな色で埋め尽くされます。

撫子も可憐に咲いていました。

白い撫子は上品な美しさですね。

紫陽花は池のほとりに咲いています。

ある雨の日、東京からのお客様をご案内したいと地元の方を含めたご一行が参拝されました。
他にも和気清麻呂や法均尼など、奈良時代後期まで思いを馳せる旅だったそうです。

6月19日は「みずのとみ」弁天さまの日です。
この日はお堂を解放して、静かに弁天まつりが行われました。

さすが百合。影の方でひっそりと咲いていたにも関わらず、凛とした美しさに眼を奪われました。

ここ数日は、梅雨時期とは思えないような暑い日が続いていました。
明日からはまた雨模様のようです。
この時期は暑さにもまだ体が慣れず、気圧の変化に体調が悪くなる方も多いかと思います。
皆さま、どうぞお身体お大事にお過ごしください。

心に大きな虹みつけました

今日はまた夏日となりました。
今の時期は日によって気温差があり、体調管理が難しいですね。

そして今日は近隣檀家の取りまとめをお願いしている、各地域の総代さん宅へ配り物をしに行ってきました。

直接会ってお願いしなければいけないところですが、今この状況ではそれも控えなければならず、基本的にはポストへ投函することに。

しかしこの好天気のなか、家の周りで畑仕事などしている方も何人かいらっしゃったので、距離を保ちつつ、お元気そうなお姿を拝見でき、私達も嬉しい気持ちになりました。

車であちこち走っている途中、空にとても大きな虹が。
思わず車を停めて見惚れるほど、今まで見たことのない大きくてはっきりとした虹でした。

雨なんて降りようもないほどの日差しなのになぜ虹が?なんてことは疑いもせず、なんだか良いことありそう🎶と喜んでいましたが…

夕方の天気予報でこの虹の正体が明らかに!

これは虹ではなく「環水平アーク」といって、晴れた日に太陽の光が雲粒で屈折して現れるもので、天気が下り坂になるサインでもあるそうです。

そういえば、明日の夕方から明後日にかけてこの辺りは雨の予報です。

虹ではなく虹色の光線を見たわけでしたが、空に描かれたキレイな光を見ることができ、今はなかなか会えない皆さんのお顔も見られ、とても良い一日でした。

小さな幸せを見つけると、それが心には大きな幸せとなって残る、ということに気づいた日でもありました。

みなさま、どうぞお元気でお過ごしください。

新茶の季節です

五月一日は八十八夜。

お茶の新芽が出そろう時期です。

新茶にはカテキン、ビタミン、テアニンなどがたっぷり含まれ栄養満点で美味しく、しかもこの時期のお茶を飲むと長生きするとも言われています。

國分寺のご本尊お薬師様の辺りには、その昔、僧侶たちが栽培し、飲んでいたであろうお茶の木が残っています。

今年もまたこのお茶を摘んで飲んでみよう、とお茶づくりに挑戦してみました。

インターネットで調べて、見よう見まねで孝惺さんが奮闘。

何とかそれっぽく仕上がり、まずは仏様にお供えし、その後皆でいただきました。

香り良く、味はとても上品でさっぱりと、そしてジャスミンのような華やかな香りが鼻に抜けます。

暑かった日の夕暮れ、爽やかな風がさっと頬を撫でるような気分になりました。

足るを知る者は富む

みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか。

全国的に非常事態宣言が出され、ますます不自由さを感じる日々と存じます。

しかし、今こそ立ち止まって今までの生活、そしてこれからの生活を見直す良い機会だと捉えてみてはどうでしょうか。

暮らしを見直す。
物に溢れた生活を見直す。
取り巻く環境、とりわけ人間関係を見直す。
何かに追われるるように過ごしていた日々について。
自然の恵み、摂理について。

そんなことから心の在り様、目の前にある幸せについても想いを馳せることができるでしょう。

「足るを知る者は富む」という老子の言葉を思い出します。
満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福である。

大きな話になりますが、地球環境のことについても考えを及ぼすことができます。

もっともっと、という気持ちになってはいないか。

結局は大きなこと(地球環境)も、小さなこと(日々の暮らし)も、同じかもしれません。

不安な毎日のなかでも、幸せは度々私たちの元へ訪れます。

掃除をして庭や部屋が綺麗になった。その後のコーヒーが格別に美味しかった。
綺麗な花が咲いているのを見つけた。趣味に没頭した時間。一日を無事に終え、布団に入った瞬間。

他にも人それぞれ、たくさんの幸せがありますね。

先ほど親戚から、赤ちゃん誕生!という、最高に幸せなニュースが届きました。

2020年4月19日、この苦境のなか、新しい命が力強くこの世に生まれました。

平穏な未来が必ず訪れるよう、頑張ってまいりましょう。

お花見

春彼岸も終わり、桜の開花宣言も各地で聞こえてきております。

今年の三月は、新型コロナウイルス感染症の話題一色となってしまいました。
突然の学校休校に始まり、イベントや集まりの延期・中止、ひいては都市間の移動自粛など、日を追うごとに事態は深刻になってきています。

不安な日々が続いていますが自然はそんなことはおかまいなし、花々が咲き、雑草も力強く伸びています。
お墓へ続く門前には山茶花や椿が咲き、早い桜は昨日で満開になりました。

名誉住職さんが加齢黄斑変性症、白内障を乗り越えて多少良くなった眼で(サイズは残念ながら S のまま)レンズを向けましたので、ほんの少しですがお楽しみください。

引き続き、お互いに気をつけて過ごしましょう。