夏を迎えて

いよいよ夏のお参りが始まりました。各家を回りご先祖供養をいたします。檀家の皆様と一年に一度お目にかかれることも楽しみのひとつです。

暑さに加え、大雨などの異常気象が続きます。皆様どうぞお気をつけてお過ごしください。

7月の境内の様子です。梅の木と柘榴の木には大きく立派な実がつきました。紫と白の桔梗、赤と白の撫子…どちらがお好みですか?

 

今年の弁天祭り

6月9日、巳(み)の日に弁天様の法要が執り行われました。
今年もみなさまとご一緒に集うことは叶いませんでしたが、法要とお寺の境内の様子をお伝えします。
次に行う予定の『秋の弁天祭り』では、ぜひみなさまにもお参りしていただきたいですね。

弁天様をお祀りしている回向堂(えこうどう)

キョウチクトウが綺麗に咲いていました

境内のキョウチクトウを少し頂いて

弁財天女品(べんざいてんにょぼん)というお経をお唱えしました

住職さんによると...今年の弁天様は非常に穏やかに迎え入れてくださったそうです

一心にこのご真言(しんごん)をお唱えし、弁天様のおかげをいただきます

歓喜天(かんきてん)様(聖天堂)の前には江戸時代後半からあるザクロの木
今年は沢山の花が咲いているので、沢山実がつくでしょうか?

鮮やかな赤い花を咲かせ

実をつけ始めています

境内の片隅にキキョウが少し早く目を覚ましました

貴重な富貴蘭(フウキラン)が槇の大木に宿っています
サツキも満開

花便り~その2

今日で五月も終わりますが、真夏のような暑さが続く津山です。
五月といえば爽やかな季節のはずですが、急なこの暑さで人間も植物も少々バテ気味。
暑さに慣れるまでのこの時期、あまり無理せずゆっくりと乗り越えましょう。

写真はまだ爽やかで過ごしやすかった頃のもの、すでに懐かしい。。。

八十八夜の頃、毎年ご紹介しているお寺のお茶の木で今年も茶摘みをしました。
その昔、僧侶達が飲んでいたお茶の木が本堂脇に今でも残っています。
仏様にお供えして、私達もいただきました。
あっさりと爽やかな美味しいお茶でした。


玄関脇にある芍薬、今年も綺麗に咲きました。
その隣では、紫蘭がまだ元気に咲きほこっています。


お供えいただいた沢山のお花(かすみ草の一種だそうです)。
水につけたら偶然にもハートの形に♡。。。見えませんか?

兼務している西福寺の近くには、こんな可憐なドイツすずらんが。

同じく西福寺近く、クリスマスローズも長く楽しめました。
こんなに可愛いのにうつむいてばかり、もう少し顔を見せてほしいです。

ご近所のお庭でバラを見せていただきました。
マスクをしていても良い香り、心癒されました。


花便り

急にやってきた春、それも束の間、早いものでもう五月が始まりました。
ほんとうに季節が巡るのは早いものです。
お寺の桜も一気に咲きほこり、何度かその下でお弁当を広げてお花見もしました。
今は、サツキやツツジなど華やかな色の花が目を楽しませてくれています。
先々代の孝円和尚さんはサツキがお好きで、満開になるとサツキのお花見を楽しまれていたそうです。
みなさんのお宅のお庭も華やかなことでしょうね。
気候変動も激しいなかです、どうぞご自愛ください。




啓翁桜とおひなさま

急に暖かくなったり、真冬の寒さに戻ったりと忙しい三月でした。

毎年檀家さんのお庭からいただく啓翁桜(けいおうざくら)。このひと月でかたい蕾から一週間ほどで開花し、今もなお満開の状態のまま、楽しませてくれています。
ここ県北の地では、旧暦の4月4日まで雛飾りをだしておく家があります。お寺でも昔からそのようにしていましたので、ひと足早い桜とおひなさまの共演にお参りのみなさまも喜んでくださっています。

雪が降るほどに寒い日や20度を越す暖かい日まで、環境はいろいろに移り変わりながらも、木々や花々は静かに確かに花を咲かせ実をつける。

我々も、かくありたいと思う今日この頃です。

 

愛車とのお別れ

立春を過ぎ、寒さのなかにも柔らかな陽ざしが春を思わせるようになりましたが、この週末はまたもや大寒波の到来。
今朝は少し雪が積もり、日中も強い風と粉雪が舞っていました。
そんな寒い日ではありましたが、本日のお勤めはご先祖供養ではなく…
愛車とのお別れのためのご供養でした。

お寺でのお勤めはお葬式をあげること、ご法事をすることだけではありません。
お墓を直したり、新しく建立したりする際にもお経をあげてしっかりご供養をいたします。

そのあたりまではみなさんご想像がつくと思いますが、他にも車を購入した際の安全祈願、家に関すること、木や土地を鎮めるためのものなどいろいろとあります。
お寺の裏庭防災工事の際には樹齢何百年という古い木を伐採するので、盛大に地鎮式を行いました。
これらはすべてきちんとした作法に則って執り行われます。

今日は廃車となるバイクの撥遣供養(はっけんくよう)をしました。
簡単なお供え物をして、読経が始まりました。


そして「法則(ほっそく)」と言われる文章でこれまでバイクと共に過ごした歴史が読み上げられると、施主(持ち主)の胸にはせまるものがあるようでした。

20年もの間持ち主とともに過ごしてきた愛車です。
愛着があるのはもちろんのこと、これまで事故なくその身を守ってくれたことに施主は感謝でいっぱいです。
なにもせずに手放すことは到底できないとの思いから、撥遣供養(はっけんくよう)を行うこととなりました。


ご供養を終えて施主からは、「廃車にしてしまって悪かったという気持ちでしたが、拝んでもらったあとは清々しい気持ちになって安心しました。」という言葉がありました。

大事にしていたもの、大切な思いがこもったものにもきちんとお別れをすることで、我々の気持ちも軽くなります。そして人やものをもっと大切にしようという心が生まれます。

このようにお寺の役目はご先祖供養といった大きなことだけではなく、日々の生活のなかにもあるのです。

2022年 新年おめでとうございます

明けましておめでとうございます。

2022年は雪と寒さのなかでの年明けとなりました。
各地で大雪となっているようですので、今後も十分お気をつけください。

大晦日の除夜の鐘、お正月を迎えるにあたっての準備も今までのようにはできないことがいろいろとありましたが、無理をせず今できる精一杯を尽くしました。
今年もそんな一年になりそうですが、心穏やかに笑顔で過ごしてまいりましょう。

今年一年がみなさまにとってより良い年となりますよう、お祈り申し上げます。

クリスマスの思い出🎄

年の瀬も押し迫ってまいりました。大寒波到来のクリスマスの夜です。


今年は12月に入ると天気をみながら少しずつ大掃除を進め、今日までになんとかお寺の掃除が一段落するよう早め早めに取り組んできました。

やはりお堂の内外がきれいになると寒さも手伝って、更に気持ちがキリッと引き締まります。

しかし、この寒さのなかで無理は禁物。何がなんでもやらなくては!ではなく、加減しながらできることをできる範囲でやれたら良いのではと思います。諦めるのも難しいことですが、「諦めること=執着しないこと」も時には必要ですよね。

孝照住職さんも来年は満80歳です。お堂掃除には参加せず、でもいろいろとやりたいことが沢山の人ですから大人しくしていてもらうのも大変です。

そんな孝照さんのクリスマスにまつわるエピソードをひとつご披露。

その昔、娘達が二十歳前後の頃、クリスマスの夜にみんなでパーティーをしようと計画。雰囲気をだすためにキャンドルを沢山灯したかった私達は、なんと般若心経がぐるりと刻まれたふとーい蝋燭まで拝借してパーティー準備(仏さま!その節は大変失礼しました)。ちょうど会場準備が整ったときに部屋に入ってきたのは最強に厳しい時代の孝照さん。「なんだこれは!」と言うが早いか、フー!フー!フーーー!!!とキャンドルの灯を片っ端しから吹き消してしまったのです。「やめてー!誕生日じゃないんだからーーー!!」と叫ぶ娘達。それはまさに諦めの瞬間。あえなくパーティーは強制終了されてしまいました。20年以上経った今でもこの話をして大笑い、孝照さんの性格をよく表したエピソードのひとつです。

そんな孝照さんも、今や孫にかわいいサンタのケーキを買ってきてくれるまでに。人間、変わるものです(笑)。以前ブログでもお話ししましたが「変化する」ことを恐れてはいけません。随分な変化を遂げたことで孝照さんは新しい楽しみを知ったことでしょう。あぁ…私達もクリスマスパーティーしたかった。。。

さて、先週末は初雪だったにもかかわらず、10センチほど雪が積もり驚きました。今回は更に積雪が多くなるようですので、どうかお気をつけください。大掃除もしばし休憩ですね。

極楽浄土の紅葉

今朝から冷たい雨が降る津山です。
小春日和が続いた先週、紅葉も見頃を迎えていました。
裏庭のモミジの木は大きく育ち、青紅葉、紅葉と一年を通して我々の目を楽しませてくれます。
境内からは見えにくく、お参りくださってもなかなか見ることができないのが残念。
というわけで、写真だけでも楽しんでいただけたらと思います。
ちなみにこの裏庭は石仏で極楽浄土を表現したもので、木々や石庭がライトアップされた様子は阿弥陀様のおられる極楽浄土そのもの、とても神秘的です。
この雨を境にぐっと寒くなるようですので、みなさまご自愛ください。

次の二枚の写真は紅葉が進んだ様子です

ひと月ほどで全体が色付きました

水面に映った景色がキレイです

その景色は・・・これでした

 

 

弁財天法要

10月24日、巳(み)の日に弁天さまのお祭りをしました。
寒さが急にやってきたものの、その週は晴天続きだったので事前の掃除もはかどり、すっきりと爽やかな空気のなか法要を行いました。

本来ならば参拝のみなさまとヴァイオリンの奉納演奏に耳を傾け、美味しいおぜんざいをいただいたり、弁天護摩に願いを込めながら楽しいひと時を過ごすはずでしたが、今年も昨年同様、お寺の者だけでのお勤めで弁天さまもそっと佇んでいらっしゃるようでした。

来年はこのお堂にみなさまの笑顔が戻ってくることを願いながら、秋の弁天祭りは静かに終わっていきました。