大掃除、始まりました

冬らしい寒い日が続いていますが、みなさま体調はいかがでしょうか。
インフルエンザやコロナ、高熱が続くひどい風邪など流行っているようです。
津山地方では最低気温がマイナスになることもあり、日中は10℃に満たない日も多いこの頃、4日前には雪も降りました。

そんな寒さのなか今年もやってきました、泣きの一大イベント・・・大掃除。
近頃は大掃除は暖かい時期にする方が、体にも汚れ落ちにもよいと言われます。
確かにそうなのですが、さすがに仏様をお祀りする場所、みなさまが新しい佳き年を迎えようとお参りなさる場所ですから、汚れを持ち越したまま新年を迎えるわけにはいきません。
住まいのある庫裏部分は多少目をつぶっても、お堂や客間、境内は念入りに!
当然のことですが、そんな気持ちで12月は一生懸命大掃除月間です。

國分寺のお寺はお堂も多く、最も古い本堂は300年ほど前の建物。
その造りは独特で、掃除をするにも苦労します。
修繕を繰り返しているとはいえ、古い木戸には太いささくれがたち、雑巾で拭き掃除をしていると指をザックリ (ノД`)・゜・。なんてことも。
今までに何人も負傷者がでている、
凶器ともなる古さです。
ちょっと笑えるのが、寒さで手がかじかみ、痛みは一瞬遅れでやってきて、負傷したことにすぐには気がつかないことも。

お正月までにすべきことは沢山ありますが、第一に怪我をしないよう注意を払って、みんなで少しずつ進めています。


細かい格子や桟の一本一本、手が届くところまで全て拭きあげます。




面、桟、ガラス、拭くべきところは沢山あります。

写真を撮った今日は晴れていましたが、外から窓拭きをしたのは寒風吹きすさぶなかでした。
寒さと疲れで辛かったけれど、ここの掃除が出来ているというのは、我々にとっては非常に安心する、嬉しいことなのです。

そして本日の掃除場所はお地蔵様がお祀りしてある「会館」。
檀家の方が法事などでも使われるところです。


向かいには池があり、そのほとりに一本の「マユミ」の木があります。

外に出て会館の玄関を掃除していたとき、ふと目に入ったのはなんとも可愛らしい赤い実。
紅葉した葉が散り、少なくなっても実は残り、目を引きます。
しばらく眺めていると疲れも吹き飛ぶような気がしました。



この赤いのは実で、小さく目立たない淡緑色の花が5~6月頃に咲きます。
そして木の質は緻密で粘りがあり、古くから弓の材料に使われたそうです。

「まゆみさん」という人に会うといつも思います。
マユミの花のように楚々として上品に、マユミの実のように華やかに可愛らしく、それでいてしなやかな強さをもった子に育ってほしい、との願いを込めて名付けられたのでしょう。この木を知ると、素敵なお名前だとより一層、思うようになりました。

手を動かしながら、頭の中ではこんなことを考えていた今日の大掃除。
ほかには、これが終わったら何を食べようかな。。。とか(笑)

秋の國分寺と西福寺

いよいよ師走に入りました。
朝晩かなり冷え込む時期となり、津山地方の最低気温は1度や2度という日が続いています。
対して日中は快晴の日も多く、お寺の裏庭にあるモミジも紅葉が一日一日と進み、爽やかな青い空との対比がとてもきれいに映っています。
ちなみに、この裏庭は石仏で極楽浄土を表現したものだそうです。
急な斜面や、間に水路が通っていたりと管理が非常に難しい場所ではありますが、この景色を楽しみに日々清掃に励んでいます。
境内からは少ししか見えませんので、写真でこの景色をみなさまにもおすそ分けしたいと思います。

水面に映ったモミジも綺麗です

今年は暑さが長引いたため、真っ赤ではなく茶色っぽくなってしまったそうです

また、少し前には國分寺が兼務する西福寺で「秋まつり法要」が行われました。
上品な阿弥陀様がお祀りされている静かな山の上のお寺で、歴代住職さまと檀家各家のご先祖供養をしました。
毎回、少ないながらも各家から必ずおひとりは出席されます。
一年に二回、小さなお寺に篤く大きな信仰のお気持ちが集う日でもあります。

写真は國分寺境内にもどって…
折れた椿の枝をつけておいたら、しばらくして水鉢の中で可愛い花が咲きました

玄関脇には可憐な小菊
孝照さんのお気に入りです

年末に向けて気忙しく、また寒さも本格的になりますが、みなさまくれぐれもお体に気をつけてお過ごしください。